(1).ゼオライトFSM-16をホスト物質として、その中の1次元細孔内にゲスト物質としてC_<60>及びC_<70>を内包させることに成功した.(その物質をC_<60>@FSM16およびC_<70>@FSM16と記述する). (2).10Kから室温の間での光ルミネッセンスに量子サイズ効果にもとずくと考えられるピークシフトを観察する事が出来た. (3).X線小角散乱によってFSM-16の周期構造は確認できたが、フラーレンの閉じ込めによる散乱振幅の増加を観察出来るほどにはフラーレンの充填率は上がっていない. (4).電子スピン共鳴の結果はC_<60>@FSM16およびC_<70>@FSM16閉じ込めを示唆している. (5).C_<70>@FSM16はC_<70>の有機溶媒に溶かした折の色とよく似た紫色をしており、C70の閉じ込めを示唆している.
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