研究課題/領域番号 |
10650031
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研究機関 | 九州共立大学 |
研究代表者 |
生地 文也 九州共立大学, 工学部, 教授 (00093419)
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研究分担者 |
森元 史朗 九州共立大学, 工学部, 助手 (30258339)
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キーワード | hetero-epitaxy / Ion Scattering / Ion Beam deposition / Thin Film / Surtace and Interface / Surface structure / Thin Film growth / Surface analysis |
研究概要 |
イオンビーム蒸着は化合物の低温合成、膜の結晶性、配向性、ミクロ形態などの制御が可能な特徴のある蒸着法の一つとして注目されている。しかし、イオンと固体表面原子との相互作用におけるイオンの散乱、スパッタリング、電荷交換過程や反応過程など、イオン蒸着における重要な素過程についての研究は乏しい、特に先端的な機能薄膜創製を狙う場合に不可欠な極低エネルギーイオンの領域では、このような素過程に関する研究は皆無である。本研究では、極低エネルギーのイオンビーム蒸着における素過程を系統的に調べることを目的に、研究期間内に、極低エネルギーイオン蒸着ならびにその表面解析の出来る独自の手法の確立、およびこれを使った極低エネルギーイオンとSi表面との相互作用に関する研究を遂行した。具体的には、Si清浄表面に極低エネルギーBiイオン蒸着によって低次元表面相を実現させ、これが蒸着パラメータ(イオン種、イオンエネルギー、ドーズ量)によって如何なる変化を示すかを明らかにするとともに、その表面構造も明らかにした。また、極低エネルギー希ガスイオンによる照射によるSi表面の構造変化も調べ、金属イオン蒸着との違いを明らかにした。Si(100)表面では、30eV以下のBiイオン蒸着においてのみ、蒸着イオンが表面最外層にとどまり、それ以上では内部に進入することが判った。30eV以下のBiイオン蒸着において、Si(100)-1×1 Bi 2次元超格子構造が実現する条件が見出された。
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