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1998 年度 実績報告書

サブμm微粒子を機械的に配列したフォトニック結晶におけるフォトンの振る舞いの解明

研究課題

研究課題/領域番号 10650037
研究機関東京大学

研究代表者

宮崎 英樹  東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (10262114)

研究分担者 宮嵜 博司  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00134007)
佐藤 知正  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50235371)
キーワードフォトニック結晶 / フォトニックバンド / ブラッグ反射 / ミー散乱 / 微粒子 / 走査型電子顕微鏡 / マイクロマニピュレータ
研究概要

ミー散乱体を規則的に配列したフォトニック結晶においてはフォトンが1個1個の散乱体にある寿命でトラップされては隣接する散乱体にトンネルすることをある回数繰り返して結晶外に飛び出すことがわかっている.単層結晶に入射したフォトンがちょうどフォトニックバンドを励起すると,大部分が反射側に選択的に飛び出すことが理論計算でも実験でも観察されているが,この原因を説明できる描像は明らかでない.また,多層結晶において,個々の球での共鳴がブラッグ反射にどのように影響を与えるかも明らかでない.本研究の目的は,電子顕微鏡親察下でサブμm微粒子の機械的配列により製作したフォトニック結晶の可視光領域での光学特性を,透過側および反射側の散乱光の角度分布に着目して実験的・理論的に解析することにより,フォトニック結晶におけるフォトンの振る舞いを明らかにすることである.
本年度はまず,サブμm微粒子の配列技術を確立した.電子顕微鏡真空系の改良により,扱える微粒子の大きさの下限をこれまでの1μmから0.5μmにまで向上した.しかし,これ以上の改善は本質的に困難である.
さらに結晶からの散乱光をすべて観測するために,単色光平面波を結晶に任意の角度で入射し,結晶から透過側および反射側に出射する光の角度分布を光学的フーリエ変換により撮像し,また各スポットを強度計測できる光学系を構築した.フォトニックバンド励起時に反射が生じる原因をコヒーレント後方散乱光成分と考え,時間反転光の発生を調べたが,まだそれを支持する結果は得られていない.一方,多層フォトニック結晶のブラッグ反射を系統的に調べたところ,ごくたまに極めて強い反射光が生じる条件があることがわかった.これは従来知られていなかった現象であるが,個々の球の共鳴と格子形状の相乗効果ではないかと考えられる.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 宮崎英樹: "電子顕微鏡下の微小物体に作用する付着力" 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会講演論文集. 1BIV1-7 (1998)

  • [文献書誌] Takeshi Kasaya: "Micro object handling under SEM by vision-based automatic central" Proc.SPIE Microrobotics and Micro manipulation. 3519. 181-192 (1998)

  • [文献書誌] Hideki Miyazaki: "Photonic bundgap in micrometer-sized sphere arrays" Proc.Workshop on Optical Spectroscopy of Nanostructures. 9-10 (1998)

  • [文献書誌] Hideki Miyazaki: "Mechanical assembly of micrometer-sized spheres for photonic band study" Proc Workshop on Electromagnetic Crystal Structures. WD16 (1999)

  • [文献書誌] 宮崎英樹: "微小球の機械的配列によるフォトニック材料の創製" インテリジェント材料シンポジウム. (発表予定). (1999)

  • [文献書誌] 宮崎英樹: "誘電体微小球単層結晶におけるフォトニックバンド効果" 日本物理学会第54回年会講演概要集. 2(発表予定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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