| 研究概要 |
疑似速度整合形マイクロ波高能率光変調器を基礎とし,分極反転の周期を制御することによってマイクロ波光変調器の変調効率および変調帯域を制御することができる.昨年度に引き続き,本年度は以下のように研究を進めた.
まずこのマイクロ波変調帯域について解析をさらに進め,素子の設計と試作を行った.バルク形では,分極反転を制御することにより変調帯域制御と同時に波面制御も可能となることを見いだし,任意の波面変調を可能とする分極反転形状の設計法を明らかとした.従来にない定在波位相格子形マイクロ波光変調が可能であることを示し,電気光学結晶にLiTaO_3を用いて素子の試作を行った.電気光学結晶の分極反転については昨年度の成果を元に,パルス反転手法も検討し,反転電荷の監視と制御が自動的かつ確実に行えるようシステムを改良して,素子作成手法を確立した.試作素子の予備実験によって波面制御動作を確認している.
さらに,変調能率向上のため導波形光変調素子としての検討を進めた.LiTaO_3に分極反転とイオン交換導波路を形成し,高効率導波形素子の試作と実験を行った.その結果,マイクロ波での高能率変調とその帯域特性を確認した.
分極反転マイクロ波光変調器について研究を進め,その帯域特性と空間特性およびその制御方法を明らかにした.複数周波数での同時変調実験には至らなかったが,帯域特性と空間特性を実証することができた.
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