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1999 年度 実績報告書

損傷・破壊過程の計算機シミュレーションに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650082
研究機関名古屋大学

研究代表者

村上 澄男  名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10023053)

研究分担者 河井 昌道  筑波大学, 構造工学系・助教授 (90169673)
金川 靖  高知大学, 農学部, 教授 (90023481)
水野 衛  名古屋大学, 工学研究科, 講師 (70239250)
キーワード損傷 / 破壊 / き裂 / シミュレーション / 損傷力学 / 有限要素法 / 要素依存性 / 応力特異性
研究概要

本研究は、損傷力学と有限要素法に基づく損傷・破壊シミュレーション法を工学的破壊解析法として完成さるため、き裂の数理的モデル化,有限要素依存性の本質的要因の解明,要素非依存な解析方法を確立するための基礎的問題について検討することを目的とする。
平成11年度は、この問題を実験的ならびに理論的に研究し、以下のような成果を得た.
1)損傷・破壊シミュレーションにおける有限要素依存の一つの大きな要因としてのき裂先端の応力特異性を明らかにするため、平成10年度の研究成果を発展させ,モードIIIクリープき裂先端の応力特異性に対するき裂先端損傷場の影響を解析した.解析に際しては、より一般的な損傷構成式を用い,材料の損傷特性と変形特性が,き裂先端の応力場と損傷場に対する影響を詳細に検討した.解析の結果,非線形材料に対するHRR特異性は損傷場によって非特異となりうることを明らかにした.
2)クリープき裂が比較的速く進展する場合には、き裂先端での応力変化の影響が無視できない.このため1)と同様な解析を、弾性-クリープ損傷材料中のモードIならびにモードIIIき裂に対して行った。き裂先端応力場に対する損傷特性と変形特性の影響を解析し,HRR応力場ならびに弾性-クリープ材料に対するHR場との違いを明らかにした.
3)従来の観察によれば,クリープき裂は粒界微小き裂が合体して不規則に発達することが確かめられている.このようなクリープき裂過程の確率的特性をモデル化する方法として,材料の結晶粒界の方向が不規則に分布すると仮定し,その微視的材料特性を有限要素の各要素特性に反映して解析を行い,実験結果がよくシミュレートできることを示した.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 河井 昌道: "損傷の履歴依存性と連成を考慮した非弾性構成式モデル"日本機械学会論文集A編. 65・633. 1156-1163 (1999)

  • [文献書誌] 平野 敏行: "モードIIIクリープき裂の定常進展における損傷場と応力特異性"日本機械学会論文集A編. 65・635. 1587-1592 (1999)

  • [文献書誌] M.Mizuno: "Influence of Damage Field on Asymptotic Stress Field of a Creep Crack"Transactions of the 15th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology. X. X113-X124 (1999)

  • [文献書誌] 劉 彦: "モードIクリープき裂における空隙分布観察と損傷場の定量化"日本機械学会論文集A編. 66・643(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 劉 彦: "定常進展するモードIクリープき裂先端の損傷場と応力場の解析"日本機械学会論文集A編. 66・643(印刷中). (200)

  • [文献書誌] 松島 英: "クリープき裂進展解析における材料の微視的不規則性の影響"日本機械学会東海支部48期総会講演会講演論文集. 003-1. 151-152 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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