研究概要 |
(1) 小型のシアリング干渉計の開発 小型のオンマシン用干渉計を設計製作した.これまでのものより,幅を50mm小型化することができた.1999年1月,この干渉計を旋盤の上に搭載して,加工直後のミラーの形状を測定することができた.空気の擾乱や外部の振動による干渉縞の乱れはほとんど観測されず,本装置の有効性があらためて確認された.しかし,まだ干渉計が大きすぎるため,実用化のためにはさらなる小型化を行う必要があることが分かった. 本装置で解析した値とフィゾー干渉計で測定した値とでは,異なる値となった.原因のひとつは,ラテラルシアさせるための光学素子のオプチカルパラレルの精度が悪かったためである.従って,もっと高精度のオプチカルパラレルを採用する必要がある. (2) 干渉縞解析プログラムの改良 作業者が容易に扱えるように干渉縞解析プログラムを改良した.また,積分誤差などの誤差を補正する理論を考案し,その有効性をシュミレーションで確かめた.本年3月,精密工学会講演会全国大会で発表の予定である. (3) 原器ゾーンプレートの製作装置の改良 測定対象に合わせたゾーンプレートを現有のゾーンプレート描画装置で製作している.描画の精度を上げるため,ピエゾ駆動装置(科研費の備品費で購入)に対物レンズを取り付けて,焦点位置を調整して描画を行った.これまでのものより,精度の高いゾーンプレートを製作できるようになった.
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