研究概要 |
超精密施盤で金属を切削して球面や非球面を加工し,レンズの金型や特殊なミラーを製作することができるようになってきている.このような加工面全体を計測するために,機上において球面や非球面の形状測定ができる干渉計を開発することと,回転しているミラーの形状誤差を精密に測定する技術を開発することが本研究の目的である.以下に本年度の研究実績を報告する. 1 昨年度,シアリング干渉のパラメータであるシア量の変化による積分誤差を明らかにした.今年度は,さらに積分誤差によって生じる系統的な誤差を取り除いて高精度に形状誤差を解析する理論を構築した.これらの成果を踏まえて,得られた干渉縞からより精密に形状誤差を測定できる機能を解析プログラムに入れた.この研究内容は,投稿中である. 2 光学素子およびそれらの配置の誤差などの系統的な誤差を取り除く方法とそのプログラムを構築した.この研究内容は,投稿準備中である. 3 加工によって生じやすい同心円状の形状誤差を持つ測定対象を,シアリング干渉計で測定した場合に生じる誤差について解析した. 4 超精密施盤の刃物台を取り除かずに測定できるような小型干渉計の設計を行った.現在製作を行っており,完成は平成12年5月の予定.
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