| 研究概要 |
スペースシャトルあるいは自由落下を利用した無重力環境下でのマテリアル・プロセッシングが提案されているが,製造基地の建設,製造装置の搬入,原料あるいは製品の輸送コスト,作業人員の確保,時間的制約などが問題になる.一方,近年,電磁力を利用した新しい材料の製造法が提案されている.導電性流体の場合には高周波磁界を利用すると空中浮揚や接触圧の軽減が可能であり,レビテーション・メルティング,コールド・クルーシブル,軟接触凝固法などの技術が開発されている.しかし,セラミックスや医薬品のように非導電性物質の浮揚や流動制御に対してはこれらの技術は適用できない.
本研究は強磁界による磁気力を利用した新プロセスの構築を考え,その基礎として磁気力を利用した液体の安定浮揚技術,磁気パイプの形成技術の確立を目指すものである.
多くの物質は反磁性を示し,強磁界を印加すると磁界の極小領域に保持することが可能である.
本研究では材料プロセスで重要である液体の浮揚に的を絞り,柱状液体の安定浮揚条件,すなわち,磁気パイプの形成条件,種々のモードの形状かく乱の挙動について実験的,解析的に検討した.
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