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1998 年度 実績報告書

流体関連振動問題と渦構造の解明と三次元渦法の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650165
研究機関横浜国立大学

研究代表者

松本 裕昭  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (10251753)

研究分担者 亀本 喬司  横浜国立大学, 工学部, 教授 (30018022)
キーワードFlow induced vibration / Karman Vortex / Lock-in / Twin Vortex / Three-Dimensional structure / Vortex method / Finite difference method / Moving boundary
研究概要

流体関連振動問題の解明と三次元渦法の開発を目的とし、本年度は以下の研究を行った。
1. 移動境界を含む流れ場に関し渦法に対する圧力の解析技法を確立した。その技法を一様流中で流れ方向に強制的に振動する円柱まわりの流れの二次元解析に適用した。計算条件は、レイノルズ数Re=1000、円柱の直径に対する振動の振幅a/D=0.14、無次元振動数fD/U=0〜0.48(静止円柱から放出されるカルマン渦列の周波数の0〜2倍)とした。その結果、円柱の振動数がカルマン渦の周波数の1倍から2倍程度で後流がカルマン渦列タイプの渦構造となるLock-in現象が生じ、2倍以上で、双子渦タイプのLock-in現象が生じた。これらは既存の実験結果をほぼ再現していることを確認した。また差分法による解析も合わせて行い、フローパターン、流体力等を比較し、本解析技法の性能を評価した。渦法は、振動する単独物体まわりの流れの解析において差分法とほぼ同等の性能があることが確認された。
2. 上記の流れ場に差分法を適用して三次元解析を行い、円柱後流に形成される渦構造を検討した。円柱の振動数が、カルマン渦の周波数程度になると、Lock-in現象が生じ、後流に形成される渦の三次元構造が一次増大した。更に円柱の振動数を増大させると、突然渦構造の三次元性は弱まりフローパターン、円柱に作用する流体力特性等が二次元計によるものと一致することがわかった。
3. 楕円柱まわりの二次元流れを渦法により解析し、導入渦の強さと流れ場の循環との関係を考察した。流れ場に導入する渦は、壁面におけるすべり無し条件と密接に関係している事を明らかにし、三次元渦法における渦導入法を検討した。また、球まわりの流れを解析し特徴的な渦構造を捕らえることが出来、三次元渦法の基礎が確立された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 松本裕昭、亀本喬司、白尾敦: "渦法による振動円柱まわりの数値シミュレーション" 日本機械学会流体工学部門講演会論文集. 98-5. 85-86 (1998)

  • [文献書誌] 松本裕昭、亀本喬司: "渦法による楕円柱まわりの数値シミュレーション" 日本機械学会第76期全国大会講演会論文集. 98-3vol.3. 93-94 (1998)

  • [文献書誌] 太田聖子、亀本喬司、松本裕昭: "三次元渦法の球まわり流れへの適用" 日本機械学会第76期全国大会講演会論文集. 98-3vol.3. 81-82 (1998)

  • [文献書誌] 前川真一、松本裕昭: "強制振動円柱まわりの非圧縮流れの三次元数値解析" 第12回数値流体力学シンポジウム. 445-446 (1998)

  • [文献書誌] 島本康一郎、松本裕昭: "一様流中に置かれた円柱の振動に関する数値解析" 第12回数値流体力学シンポジウム. 443-444 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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