研究課題/領域番号 |
10650165
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
松本 裕昭 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (10251753)
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研究分担者 |
亀本 喬司 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30018022)
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キーワード | Flow induced vibration / Karman Vortex / Lock-in / Twin vortex / Three-Dimensional structure / Vortex method / Finite difference method / Moving boundary |
研究概要 |
昨年度に引き続き、流体関連振動問題の解明と三次元渦法の開発を目的とし、本年度は以下の研究を行った。 A-1.昨年行われた流れ方向に強制的に振動する円柱まわりの流れの3次元解析において、円柱を、Lock-in領域から後流の渦形態が交互放出から双子放出に変化する領域で振動させると、後流の渦構造の三次元性は弱まりフローパターン、円柱に作用する流体力特性等が二次元計算と一致することがわかった。しかし一方で同様の可視化実験により、放出形態が交互状から双子状に変化する際に、交互放出と双子放出が交互に出現し後流に3次元的な渦構造が存在する遷移域があることがわかった。 A-2.上記の結果を基に、可視化実験と同様の条件の詳細な3次元解析を行った。円柱の振動数を増加させていくと、Lock-in領域になる直前で、一次的に流れの3次元性が高まる遷移領域が存在することがわかった。渦の放出形態が交互状から双子状に変化する領域においては、可視化実験と同様に、双子渦放出と交互渦が交互に出現すること、極めて弱いが、後流に3次元的な渦構造が存在することがシミュレートできた。以上より、振動円柱において、流れの3次元構造は、Lock-in領域や流れの状態が変化する際に一時的に増大し、遷移領域を形成することがわかった。 B.回転振動する円柱の流体力の特性を2次元解析により検討した。円柱に作用する揚力を基に、位相差をつけて円柱を回転させると、位相の与え方によっては抗力および揚力の振幅が減少することがわり、このメカニズムを明らかにした。 C.三次元渦法を開発し、球まわりの流れをおよび回転する球まわりの流れ解析に適用した。可視化実験で得られているような、後流に形成される特徴的な渦構造を捕らえることが出来た。
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