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1998 年度 実績報告書

KL展開と情報幾何学に基づく壁乱流の普遍的速度スケーリングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650167
研究機関名古屋大学

研究代表者

辻 義之  名古屋大学, 工学研究科, 助手 (00252255)

キーワード壁乱流 / 普遍速度分布 / 確率密度関数 / 微分情報幾何学 / 固有直交展開
研究概要

本年度は新たに作成した測定部(滑面および砂粒粗面)におけるI型及びX型プローブによる測定をおこなった。滑面はベークライト製(全長2000mm)であり、これまで問題となっていた壁面での熱線(タングステン線)との干渉が緩和され、壁近傍での速度分布の計測データに信頼性が得られた。砂粒粗面に付いては、平均粗さk_8=1.71,0.6mmを作成した。流れ方向壁面静圧の分布を±0.5%以内に調整し、単位レイノルズ数U_0/ν=3.14,5.27,7.38,9.49,11.6,13.9×10^<-5>に設定し測定をおこなった。
申請者は壁乱流における普遍則として対数領域の存在を仮定し、PDF方程式から対数則を導くことを報告している。これは変動速度の確率密度関数型の相似性から導かれる結果である。実験で得られる速度データからPDFを計算し、対数領域の妥当性を理論解析に基づき確認した。実験データの解析ではPDFの形状を判断するために、情報幾何学で用いられるダイバージェンスを利用し、滑面乱流境界層について、6つのレイノルズ数について上述のことを確認した。これまでの定説では、対数領域の上限は境界層厚さの20パーセントとなっていたが、本解析法で導いた対数領域はレイノルズ数の関数となり、レイノルズ数が十分大きくなると従来の値に漸近することが明らかとなった。砂粒粗面に付いても、対数領域内でPDFは相似構造を有することがわかり、申請者の提案した方法は、壁乱流について一般に成立することを確認した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Y.Tsuji and B.Dhruva: "On the intermitlency feature of Shear Stress fluctuation in turbulence" J.Physical Society of Japan. 67・4. 1234-1242 (1998)

  • [文献書誌] Y.Tsuji and I.Nakamura: "Probability deniety function in the log-law Region of low Raynolds number turberlent boundary layer" phys.Fluids. 11・3. 647- 658 (1999)

  • [文献書誌] Y.Tsuji and B.Dhruva: "On the intermitlency feature of Shear Stress fluctuation in high Raynolds turhule〓" proc.of “Turbulence : Challenge for 21th cuntury". (1998)

  • [文献書誌] Y.Tsuji and I.Nakamura: "Small-scale similarity representation in turbulent velocity signal" “ASME/JSME Fluid Engineering Conference". (発表予定). (1999)

  • [文献書誌] Y.Tsuji, I.Nakamura and T.Kusida: "The pdf profile in the log-law region and Contribution from Cohereut stru〓" “Turbulence and Shear Flow Phenomena". (発表予定). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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