研究課題/領域番号 |
10650178
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
逢坂 昭治 徳島大学, 工学部, 教授 (70035806)
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研究分担者 |
草野 剛嗣 徳島大学, 工学部, 助手 (50284310)
仮屋崎 侃 福岡大学, 工学部, 教授 (10078652)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 混相流 / 微小重力場 / 水平細管流 / 油・水混合流体 / 流動様式線図 / 圧力損失 / 油プラグの挙動 / 多重解像度解析 |
研究概要 |
微小重力場における空調機器内の冷媒に見られる細管内の流動機構の解明を目的とし、等密度油・水系二相流において流動特性を実験的に検討した。すなわち、管内径が2mmと5mmの水平細管にほぼ等密度のシリコン油と水を流し、流動様式線図、圧力損失、ホールドアップおよび油泡の流動特性に及ぼす両相の流量、管径および混合方法の影響を調べた。さらに、プラグ流の圧力損失については予測モデルを新しく提案し、また多重解像度解析によって油プラグの界面に生じる振動についても検討した。その結果、以下の結論が得られた。 1.油泡速度は、全容積流束と共に増加し、全容積流束の小さい領域では両相のスリップのない場合の整理式にほぼ一致し、全容積流束の増加と共に分布パラメータが1.2に近づくことが明かとなった。 2.油プラグに及ぼす混合部の影響について検討した結果、油プラグ長さには影響を与えるが、油プラグ速度には混合部による影響はほとんどなく、気液二相流で得られた整理式が適用できる。 3.ホールドアップおよび差圧信号をウェーブレット変換を用いて多重解像度解析した結果、従来の統計的な手法やフーリエ変換を用いた解析手法では捕らえきれなかった時間-周波数解析が可能となり、特に油プラグ中間部に存在する界面振動が明かとなった。 4.管路の傾きによる影響について検討した結果、垂直上昇流においては摩擦圧力損失の二相増倍係数は水平流の場合よりも小さくなるが、ホールドアップについてはほとんど影響されないことが明かとなった。 5.プラグ流の圧力損失の理論的な検討から、水スラグ部と気体プラグ部の圧力損失に加えて、管出口で油プラグの流出時に誘起される速度変動を考慮しなければならないことが明かとなった。
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