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1999 年度 実績報告書

ターボ機械羽根車の内部流れ場に及ぼす翼先端漏れ渦崩壊の効果

研究課題

研究課題/領域番号 10650181
研究機関九州大学

研究代表者

古川 雅人  九州大学, 工学研究科, 助教授 (30181449)

研究分担者 原 和雄  九州大学, 工学研究科, 助手 (00150491)
キーワードターボ機械 / 回転翼列 / 翼端漏れ渦 / 渦崩壊 / 圧縮機 / 翼端流れ
研究概要

軸流圧縮機動翼列の翼端漏れ渦の崩壊過程における複雑な非定常三次元流れ構造を数値シミュレーションおよび実験により解析し,渦の崩壊が動翼列の内部流動に及ぼす効果を調べた.その結果,以下のような知見が得られた.
失速点近傍において,翼前縁近くでいったん巻上がった漏れ渦は,翼間内でスパイラル形の渦崩壊を起こす.その結果,縦渦としての漏れ渦構造は激変し,漏れ渦は時間とともに翼間内を大きく蛇行して隣接翼の圧力面と干渉する.漏れ渦崩壊の発生は,漏れ渦の存在および前縁はく離の予兆を仮定したのでは説明のつかない異常流動現象を翼端流れ場に引き起こす.すなわち,動翼下流で漏れ渦が巻上がらないこと,漏れ渦に対応したケーシング面圧力分布の谷が翼間内で消滅すること,ケーシング近傍の低エネルギー流体が翼圧力面側に集積して著しく広がること,および翼端部の圧力面側に極めて大きな圧力変動が生じることは,漏れ渦の崩壊に起因した現象である.失速点近傍からさらに流量が減少すると,渦崩壊に伴う漏れ渦の変動が一層増大し,漏れ渦は翼圧力面だけでなく負圧面とも干渉して負圧面境界層の三次元はく離を引き起こす結果,動翼列の性能が急激に低下する.このことは,前縁はく離ではなく,漏れ渦の崩壊という三次元効果に起因した失速が起こり得ることを示唆している.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masato FURUKAWA: "The Role of Tip Leakage Vortex Breakdown in Compressor Rotor Aerodynamics"ASME Journal of Turbomachinery. 121・3. 469-480 (1999)

  • [文献書誌] 才木 一寿: "圧縮機動翼列における翼端漏れ渦崩壊の非定常挙動"日本機械学会第77期流体工学部門講演会 講演論文集. 387-388 (1999)

  • [文献書誌] 才木 一寿: "軸流圧縮機動翼列の翼端漏れ渦崩壊による失速現象"第13回数値流体力学シンポジウム講演論文集. 15 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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