不飽和帯内で蒸発拡散しつつ、汚染液が地下水面に沈降していくプロセスについて数値シミュレーションを考える第一歩として、二相混合モデルを組み込んだプログラムを構築した。従来より、二相混合モデルでは無視されていた多孔質体慣性効果を加味すべく、Forchheimer-Darcyモデルを導入した。 このプログラムを用いて、多孔質体内の一成分二相流を考え、数値シミュレーションを実施した。矩形多孔質充填容器内のプール沸騰および多孔質充填流路内の混合沸騰問題に適用し、本計算モデルの妥当性を検討した。プール沸騰問題においては、あるレベルまでは熱流束が増すにつれ対流が活発になるが、さらなる熱流束の増加はかえって対流の抑制に繋がることがわかった。また、混合沸騰問題においては流速の増加につれ蒸気が下壁に沿い二相境界層が形成されるがわかった。
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