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1998 年度 実績報告書

往復ピストン式機関のための圧縮自着火制御

研究課題

研究課題/領域番号 10650208
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

太田 安彦  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90024273)

キーワード内燃機関 / 着火 / 地球温暖化防止 / 新エネルギー
研究概要

燃料/酸化剤混合気の圧縮自着火にはその前反応の第二段階である「青炎」の生成如何が深く関係しており,前反応の第一段階が縮退する時期のフォルムアルデヒドの挙動に注目して,青炎の発生を制御することで,最終的な熱炎着火を人為的に促進したり,抑制したりする手法を見い出そうとしてきた.一方で,先に超希薄予混合圧縮自着火機関というコンセプトを提案しており,窒素酸化物と黒煙微粒子を同時に減らす手法として有効であることが広く認識されるようになっている.それをガスエンジンとして実現するための着火制御手法をこのたび見い出した.
まず,固体のパラフォルムから気体のフォルムアルデヒドを作り出す装置を考案し,厳密に既知の濃度を持つフォルムアルデヒド/窒素混合ガスを得られるようにした.
圧縮自着火に及ぼすフォルムアルデヒド添加の効果は,冷炎を生成する通常の炭化水素燃料に利しては零もしくは弱い着火抑制効果を,冷炎を出さないメタンやベンゼンなどの燃料にはかなりの着火促進効果を持つことが1950年代から定性的に知られていた.
天然ガスはメタンを主成分とし,エタン,プロパン,ブタンなどを少量含み,そのオクタン価はガソリンのそれより大きい.それゆえ天然ガスを燃料として予混合圧縮自着火方式で機関を運転するには,過給するなどして,圧力・温度をともに高めなければならず,そこでの自着火時期制御法も未知であった.今回,都市ガスとして供給されている天然ガスを燃料とし,新たに考案した既知濃度気体フォルムアルデヒド生成装置を使って着火促進効果を与えることにより,無過給予混合圧縮自着火天然ガス機関を実証した.無過給でも自着火が得られ,その着火時期を上死点近辺の任意の時期に設定することが可能であることを示して,実用機関としての糸口を開いた.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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