研究概要 |
(1) 遮音実験装置の改造; 知的複合構造体の遮音実験を行うに先立って,試作する知的複合構造体の寸法を従来の遮音実験装置に適合するよう「変断面ダクト」を作成し,その性能を音響加振実験により検証した. (2) 圧力センサーの製作; 遮音板に作用する外乱としての音波の圧力を検出するための超軽量圧力センサを,立命館大学に既設の半導体プロセス実験設備を利用し,マイクロマシニング研究グループの協力を得て試作した. (3) 知的構造体モデルの製作; 知的複合体の第1次試作モデルとして,PZT圧電素子(0.6mm厚さ)を2枚のSUS板(各0.3mm厚さ)でサンドウィッチした複合板を試作した.PZT圧電素子には,それぞれ3個のセンサーとアクチュエータの電極を形成した.電極の製作法と配線の方法に関して予想を越える製作上の困難が生じたため,知的構造体の特性測定に至らなかった. (4) 振動特性の予備特性測定と振動制御の予備検討 上記により,知的複合構造体の特性測定を年度内に終了できなかったため,知的複合構造体と同一の寸法を持つ複合板を製作し,その加振実験と振動特性計測を行った.またそれに先だって,振動制御の制御アルゴリズムをシミュレーションにより予備検討した.この際,共同研究者の三谷祐一朗は3回にわたって立命館大学に出張した.なお,これらの検討結果の一部は日本機械学会第76期全国大会講演会(10月4日,東北大学)において発表した.また他は日本機械学会関西支部講演会(3月19日,関西大学)にて発表予定.
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