平成11年度は高周波(rf)放電について実験及び理論的研究を行い次の結果を得て学会誌に発表した。 1.Ar/CF_4の3〜30mTorrで誘導性結合rfプラズマ(IC-rf)(13.56MHz)を生成し投入電力を50W一定とし、CF_4の混合割合を0〜20%に変化させて、プローブを用いて電子エネルギー分布(EEDF)を測定した。EEDFは漸圧が0mTorr以下ではCF_4の混合割合抱らずbi-Maxwellianに近い分布となる。一方30mTorrでは、CF_4の混合割合の増加とともにDruyvesteyn形分布となる。CF_4による電子密度、平均電子エネルギーの変化はグローバルモデルで説明された。 2.Arの容量性結合rfプラズマ(CP-rf)(13.56MHz)を生成し、気圧を0.03〜0.1Torrでrf電流を140mA一定として、電極間ギャップ幅を変化させてEEDFを測定した。 0.05Torr以下では、EEDFはbi-Maxwellianとなる。一方、0.07Torr以上ではEEDFはbi-MaxwellianからMaxwellian更にはDruyvesteynとなる。 EEDFのギャップ幅依存性は高エネルギー領域では、統計的加熱からジュール加熱への加熱機構の変化で、一方、低エネルギーでは弾性衝突周波数とe-eクーロン衝突との比較で説明される。
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