ポリエチレングリコール-グラファイト系はスイッチング素子としてはユニークな系であり、その研究は、系そのものの実用性の観点ばかりでなく、他の新技術開発に対しては新しい発想を与えるものである。報告書はグラファイトからポリエチレングリコールへの電荷移動とグラファイト層の厚みの関係を追求して、その結果として「カーボン-高分子系の電気抵抗に対する伸び歪みの影響」と言う論文をPolymer詩に発表した。また、黒鉛に対する研究の結果として、「電気化学的酸化によるカーボンコロイドの鉛蓄電池に対する効果」をブルガリア・ソフィアでの国際学会に発表た。この学会では数件の報告をノミネートしてJournal of Power Sourcesに無審査で掲載することになっていて、この研究もその中に選ばれた。本件のポリエチレングリコ-ルーグラファイト系を更に発展させ、電気二重層コンデンサーに至る研究を現在着手している。また本研究がヒントになり、無機高分子であるポリホスファゼンの電気的性質についての論文をJournal of Material Science に発表した。
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