研究実績の概要 目的1:(平成10年度)ポテンショスタットによるBi-Sb合金の電解析出条件の検討を行った。この実験において、強酸性塩酸不雰囲気下でのBi-Sb合金電析の可能性が確認され、適正浴組成が決定できた。 (1) 浴温度の検討 ;10℃〜60℃の範囲では最適の温度は40-50℃であることがわかった。 (2) pHの検討 ;pH0以下の強酸塩酸雰囲気で最適の合金が得られた。 (3) 浴組成の検討 ;HCl(100-300ml/l)、BiCl_3(80-200g/l)、SbCl_3(1-80g/l)で各種の合金組成のBi-Sb合金が得られた。 (4) 電流密度の検討 ;0.01A/dm^2〜10A/dm^2の範囲では1-3A/dm^2の電流密度で結晶性の良い異方性の少ない良質粗大合金が得られた。 (5) 析出電位と合金組成の関係 ;電解電位が低いほどSb含有量が増大すること、逆に電解電位が高いほどSb含有量が顕著に減少する異常共析機構により析出することがわかった。
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