研究課題/領域番号 |
10650310
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
松尾 直人 山口大学, 工学部, 助教授 (10263790)
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研究分担者 |
三好 正毅 山口大学, 工学部, 教授 (80107771)
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キーワード | 誘電体極薄膜 / トンネリングMOSトランジスタ / 単一電子トランジスタ / 縮退 / 非弾性散乱 / 超高真空 / 細線状極薄酸化膜 / ドット状極薄酸化膜 |
研究概要 |
本研究の目的は、誘電体極薄膜をトンネリングMOSトランジスタ(Tunneling MOS Transistor:T-MOST)に応用した単一電子トランジスタを提案する事であります。本期間では、以下の2点を明らかに致しました。T-MOSTの構造上の特徴は極薄酸化膜、又は、窒化膜をチャネル両端のSi基板表面に垂直な面にもつ事であります。しかし、極薄膜のトンネル伝導はまだ解明すべき現象が残されております。第一に、Si(100)表面に極薄酸化膜を形成し、その電気特性評価を行い、実験・理論の両面からトンネル伝導を詳細に検討致しました。縮退、非弾性散乱の効果の有ることを明らかにしました。第二に、理論検討によりT-MOSTの動作を明らかに致しました。単一電子トランジスタとしての動作は勿論重要ですが、今年度の検討から、T-MOSTが従来型MOSTの物理限界のブレークスルーになる事が明らかになりました。 実験に関しては、試料導入用高真空チャンバーを組み込み、装置作製を行いました。本装置により、Si基板表面に超高真空下において極薄酸化膜、又は、極薄窒化膜を細線状、又はドット状に形成できる様になりました。 今年度は、前処理後の表面モホロジーのその場評価を行いました。次年度の極薄酸化膜の細線状、又はドット状形成の準備を終了した段階であります。
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