研究課題/領域番号 |
10650313
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宮原 邦幸 熊本大学, 工学部, 教授 (90040401)
|
研究分担者 |
藤吉 孝則 熊本大学, 工学部, 助教授 (80212190)
久保田 弘 熊本大学, 工学部, 助教授 (20170037)
|
キーワード | 高温酸物超伝導体 / 臨界電流密度 / 不可逆線 / 磁束グラス / 磁束液体 / ピンポテンシャル / パーコレーション / ピーク効果 |
研究概要 |
高温酸化物超伝導体の電流-電圧特性は、複雑な温度、磁場依存性を示すが、適当な規格化を行うことにより、ある温度(グラス転移温度)を境として2本の基本曲線に統合(スケーリング)される。磁束系はこのグラス転移温度でグラス相から液体相へ熱力学的に相転移すると考えられている。そこで高温酸化物超伝導体の電磁特性にはこれまでの金属超伝導体の場合とは著しく異なる現象が現れる。臨界電流密度の大きさが、外部磁場が高いほど却って大きくなるような領域が存在するというピーク効果もその内の一つの現象である。ピーク効果は従来の金属超伝導体においても現れることがあるが、その原因は全く異なると考えられる。多様の臨界磁場・温度の領域が分布している高温酸化物超伝導体においては、印加磁場により低い臨界磁場の領域が局所的に常伝導に転移し、それがピン止め中心として働くためだと考えられている。 そこで、QMG法で作成したバルクのYBa_2Cu_3O_<7-δ>の磁化特性に現れたピーク効果の磁場掃引速度依存性が磁束線の動特性を考慮したMaxwellの方程式から説明できることを示した。また、同時にピン止めポテンシャルの磁場依存性を計算することにより、この場合にもピーク値が現れ、そのピーク値を与える印加磁場の値が臨界電流密度のピーク値を与える印加磁場の値より小さいことを示した。これは印加磁場の増加とともに磁束バンドルが大きくなるためである。
|