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1999 年度 実績報告書

メカニカルコンパウディング法によるM型フェライト微粒子の作製及び特性評価

研究課題

研究課題/領域番号 10650319
研究機関明治大学

研究代表者

山元 洋  明治大学, 理工学部, 教授 (30061972)

キーワードメカニカルコンパウンディング法 / Sr-Mフェライト / 微粒子 / 磁気特性 / La_2O_3とCo_3O_4の添加
研究概要

本研究は、昨年に引き続き、M型フェライトにメカニカルコンパウンディング(以下M.C.)法を適用し、Sr系M型フェライト微粒子の磁気特性の向上を目的として、M.C.法により作製するSrフェライトにLa_2O_3およびCo_3O_4の複合添加を行い、添加物によるSr系M型フェライト微粒子の磁気特性への影響について詳細に実験、検討を行った。また、良好な磁気特性が得られた粉末試料用いて、異方性焼結磁石を作製した。結果をまとめると次のようである。
(1)SrO・6Fe_2O_3化合物にLa_2O_3添加量を1wt%と2wt%一定とした試料において、Co_3O_4添加量0〜0.5wt%添加したとき、La_2O_3添加量を1wt%ときはCo_3O_4添加量0.1wt%で、La_2O_3添加量を2wt%のときはCo_3O_4添加量0.3wt%で、固有保磁力として477kA/m以上の高保磁力が得られた。
(2)SrO・nFe_2O_3化合物に2wt%La_2O_3と0.3wt%Co_3O_4添加した試料において、モル比nを変化させると、保磁力はnが増加するにしたがって熱処理の高温化に伴う保磁力の低下が抑えられることが知られた。飽和磁化は熱処理温度1050℃以上でnの増加とともに上昇した。
(3)本実験で得られた代表的な微粒子試料の諸特性は以下のとおりである。組成:SrO・6Fe_2O_3+2wt%La_2O_3+0.3wt%Co_3O_4,熱処理条件:1100℃×1h in air ,磁気特性:σs=86.5×10^<-6>Wb・m/kg,H_<cj>=488kA/m T_C=453.1℃,平均粒径:0.34μm。
(4)活性化エネルギーはLa_2O_3単独添加の試料よりもCo_3O_4との複合添加試料のほうが高いことが判り、フェライト化反応が遅いことが知られた。
(5)SrO・6.3Fe_2O_3に2wt%La_2O_3と0.3wt%Co_3O_4添加した微粒子に途中添加物としてCaOおよびSiO_2を添加し、異方性焼結磁石を作製したところ、1.0wt%CaOと0.3wt%SiO_2添加で、焼成条件1190℃×2hにおいてJr=0.434T,H_d=163.0kA/m,(BH)_<max>=34.1kJ/m^3,また0.7wt%CaOと0.5wt%SiO_2添加の試料においては1240℃焼結で、Jr=0.404T,H_d=322.0kA/m,(BH)_<max>=30.8kJ/m^3の良好な値が得られた。これら試料のキュリー温度は450〜453℃であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山元 洋、小原 学: "メカニカルコンパウンディングによるSr-Mフェライト微粒子の磁気特性に及ぼすLa_2O_3添加の影響"粉体および粉末冶金誌. 第46巻. 741-745 (1999)

  • [文献書誌] 山元 洋、小原 学: "メカニカルコンパウンディングによるSr-La系フェライト微粒子を用いた焼結磁石の磁気特性""電気学会論文誌A. Vol.119-A. 1362-1367 (1999)

  • [文献書誌] 山元 洋、小原 学: "メカニカルコンパウンディング法によるSr-Mフェライトの磁気特性に及ぼすLa_2O_3,Co_3O_4添加の影響"粉体および粉末冶金誌. 第47巻. 160-164 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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