研究課題/領域番号 |
10650329
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
馬場 一隆 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10192709)
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研究分担者 |
松浦 祐司 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10241530)
宮城 光信 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90006263)
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キーワード | 島状金属薄膜 / ナノクラスター / 光学フィルタ / 偏光子 / 偏光フィルム / レーザライテイング / 光メモリ / 追記型光ディスク |
研究概要 |
本研究は、ナノメートルサイズの微細な金属粒子(ナノクラスター)から成る島状金属薄膜の特異な光学特性(共鳴吸収特性、光学異方性、等)を利用した新奇で高性能な光デバイスを実現することにある。本年度は、特に(1)引き延ばし法による超薄型偏光フィルム、(2)追記型光ディスクメモリについて、理論検討・試作実験を行い、高性能なデバイスの実現を目指した。また、新しい異方性薄膜として(3)2段階斜め蒸着法により形成された傾斜微粒子からなる島状金属薄膜についてもその基礎研究を行った。以下に、その各々について得られた成果の概要を示す。 先ず、超薄型偏光フィルムについては、昨年度同様波長800ナノメートル用の素子の試作実験を行った。引きのばし処理を行う前の島状銀多層膜の共鳴吸収特性をより鋭いものとすることにより、挿入損失を低減化し、比較的性能の良い素子の実現に成功した。また、この超薄型偏光フィルムの光学的異方性が600℃以上の加熱により緩和される現象を利用し、炭酸ガスレーザ光を用いたレーザライティングにより自在に偏光子のパターンニングが可能であることを示した。 追記型光ディスクへの応用については、銀とアルミニウムの複合島状薄膜を用いる事により、波長500nm用の追記型光記録媒質が得られることを見いだした。また、銀―銅、銀―ニッケル等の複合島状金属薄膜についても加熱による光学特性変化について調べた。 最後に、2段階斜め蒸着法による傾斜微粒子からなる島状金属薄膜については、種々の条件でその試作を行い、比較的大口径な光学異方性薄膜が容易に得られることを明らかにした。
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