研究概要 |
EB-AMIの基礎特性を実験的に測定しEB利得、過剰雑音、解像度、最適膜厚の理論解析を行った。(1)実験特性:電子衝撃electron bombardment(EB)によるZnCdTe増倍センサを積層した新イメージ・インテンシファイア(II)を発展させた。電子衝撃利得(EB利益)は加速電圧10kvにおいて1500であった。従来のIIのように蛍光性のスクリーンと撮像素子を繋ぐファイバー・プレートがないので、増倍プロセスの解像度は高かった、画像品質は解像度、騒音特性がよく、白斑点、残像、焼付がない。エックス線照射による素子の疲労特性はなく、垂直ストライプがコントラストとして検知できない。5000時間の劣化寿命特性はa-Siと異なり極めてよく劣化は認知できなかった。素子の増倍層の焼付はCCDと異なり少い。(2)理論特性:EB-AMI型IIの増倍特性を2-10kVの範囲でMCシミュレーションにより計算し、実験によく合致した。閾値2kVはAl, Si_xN_<1-x>層の貫通損失で説明できた。最適厚は加速電圧10kVでは0.83μであった。膜内電子の横方向の広がりは0.83μで理論過剰雑音は7-1,3kVで1.2であった。以上の実験値との一致は大変よい。
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