研究概要 |
積符号の重み分布をインポータンスサンプリングにより求める方法を提案し、特性の予測法を明らかにし、シミュレーション結果との比較から,その妥当性を示した。 インパルス性雑音通信路に対しては、雑音状態推定と、復号を繰り返し適用し、バースト性インパルス性雑音下での復号法をブロック符号と畳み込み符号について明らかにした。畳み込み符号については、特性評価法を導出した。 符号間干渉通信路に対しては、積符号については、軟判定・判定帰還法を提案した。畳み込み符号については、符号間干渉のトレリスと符号のトレリスを複合したトレリスに基く複合アルゴリズムを導いた。 DSPによる繰り返し復号については、ターボトレリス符号化変調の復号器を構成し、その特性を評価した。ターボ符号の高速復号アルゴリズムであるSOVA等では、多くの演算が加算であるため、DSPの特徴である乗算能力が生かされず、高速な復号には適さないことが明らかとなった。 積符号の高速復号アルゴリズムとして、各要素符号の各ビットの最小の信頼度に着目したアルゴリズムを3種提案し、既存のチェイスアルゴリズムと比較した。その結果BCH(63,45)符号あるいは、より符号化率の低い符号について、特性劣化を1dB以下に保ちながら、高速復号可能なアルゴリズムを得た。 FPGAに基く布線論理回路による積符号の復号器については、要素符合のビットの信頼度の最小値に着目した復号器の第1版を構成し、そのハードウエア規模、処理能力を評価し、改善点を明確にした。 積符号の比較対象として、直列連接符号化変調系についても研究し、インタリーバサイズの増大とともに、誤り率が急減することを示した。
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