• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

ハイブリッド形非線形予測器の最小構成法と学習アルゴリズム

研究課題

研究課題/領域番号 10650357
研究機関金沢大学

研究代表者

中山 謙二  金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (00207945)

研究分担者 平野 晃宏  金沢大学, 工学部, 助手 (70303261)
キーワード予測 / 非線形 / ニューラルネットワーク / 線形予測 / 雑音 / 学習
研究概要

ニューラルネットワークと線形予測を組み合わせたハイブリッド形非線形予測器において、今年度は、雑音が加わった非線形時系列を予測する学習法、時系列の非線形性の解析法とその予測器の最小構成への応用、及び実際の非線形時系列データを用いたシュミレーション実験を行った。
(1)雑音を含む非線形時系列の予測において、強化学習法を提案した。誤差逆伝播学習法に結合荷重の強化を組み込んだ方法である。強化の度合いを徐々に低減するアニ-リング法を用いている。結合荷重の学習により、ニューロンの入力値が活性化関数の飽和領域にシフトされ雑音の影響が低減される。さらに、提案した強化学習法では、雑音が混入したデータよりも、雑音なしデータを用いて学習を行った法が良好な予測特性が得られた。
(2)時系列データの非線形性を解析する方法を提案した。予測に用いる過去のサンプルと予測されるサンプルの写像関係に着目し、類似する過去のサンプルから予測されるサンプルの分散で非線形性を評価している。実際の非線形データ及び線形システムから生成した時系列を用いてその有効性を確認した。また、これに基づいて、非線形予測に必要なニューラルネットワークの規模を推定する方法を提案し、最小構成を可能とした。
(3)本研究で開発した非線形予測器を霧の発生予測に適用した。20種類の気象データを30分間隔で時系列データとして予測器に入力し、霧が発生する/しない、を予測した。学習データのアンバランスの補正、霧の発生状況を表す過去のデータの追加等により、約90%の正解率を得た。
(4)太陽の黒点データ、カオスデータ、湖の水位等、広く用いられている実際の非線形時系列データに雑音を混入し、(1)で提案した強化学習法の検証を計算機シュミレーションより行い、良好な結果を得た。
今後は、予測器設計の段階で用いられるパラメータの一般的な推定方法についても検討する必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A. A. M. Khalaf and K. Nakayama: "A Cascade Form Predictor of Neural Network and FIR Filters and Its Minimum Size Estimation"電子情報通信学会英文論文誌. E-81A・3. 364-373 (1998)

  • [文献書誌] A. A. M. Khalaf and K. Nakayama: "A Hybrid Nonlinear Predictor : Analysis of Learning Process and Predictability for Noisy Time Series"電子情報通信学会英文論文誌. E-82-A・8. 1420-1427 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi