研究課題/領域番号 |
10650401
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
小山 清人 山形大学, 工学部, 教授 (60007218)
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研究分担者 |
村田 頼信 和歌山大学, システム工学部, 助手 (50283958)
田村 安孝 山形大学, 工学部, 教授 (40171904)
増渕 雄一 山形大学, 工学部, 助手 (40291281)
滝本 淳一 山形大学, 工学部, 助教授 (50261714)
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キーワード | ΔΣ変調 / 1ビット信号 / アレイトランスデューサ / ビームフォーミング / 低サイドロープ化 |
研究概要 |
本研究では、高精度のAD/DA変換技術であるΔΣ変調を2次元に拡張し、1ビット信号群のみでアレイトランスデューサを駆動する事を提案した。シミュレーション及び実際に高分子アレイトランスデューサを作製し実測を行い、本駆動方式の評価を行った。 1、 シミュレーションにより、本方式による収束音場の発生及び、ビームスキャニングを試みた。この結果、提案した駆動方式でビームフォーミング可能なことを確認した。また、アレイトランスデューサを実装する上で設計の指針とした。 2、 高分子圧電材料P(VDF-TrFE)を用いて、32素子、素子ピッチ0.5mm、1素子寸法10×0.3mmのリニアアレイトランスデューサを作製し、設備備品費より購入したディジタルビットパターンジェネレイター(TIME98)を実験システムに組み込んだ。実験は水中で行い、ハイドロフォンで受信し、ディジタルオシロスコープで波形の観測を行った。このハイドロフォンをXYステージを用いて、1mmずつシフトさせ、各点における受信波形のpp値を取り指向特性を評価した。実験はシミュレーション同様、収束波の発生、及びその収束ビームのスキャニングを行った。使用した圧電材料の低変換効率のため出力パワーが弱かったが、波形、指向性共に良好な結果を得ることが出来た。さらに、従来の駆動方法では困難であったビームフォーミングに関しての検討を行った。(1)送信超音波のレベル制御、 (2)アポダイゼーションによる低サイドローブ化、 (3)送信波の帯域制限において新規性のある良好な結果を得た。以上の結果より、本研究において提案した駆動方式によるアレイトランスデューサの高性能化を実証した。実用化には、素子ピッチを0.15mm程度、変換効率の高い圧電材料を用いることで十分可能であると考えられる。
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