《空気圧式生体計測》ヒトの生存に伴い発生する生体微弱電圧を計測する従来の生体計測に対して、脈動、呼吸などの体動を空気圧方式で計測する方法を提案した。従来の方法はヒトに電極の貼り付けなどが必要であったのに対して、本方式はヒトがエアマットレス上に居るだけでよくヒトに優しい無拘束で無意識計測が可能な方法である。 《エアマットレス型センサの特性》鼓動など微小な体動を、蒲団を通過してエアマットレス内空気に伝播させそれを高感度圧力センサで計測しフィルタにより鼓動、呼吸、イビキ、体動、咳などを分離する。エアマットレスの動特性は二次伝達関数を二つの組み合わせたモデルで表すことができる。エアマットレスの種類によらずこのモデルは同じような特性を持ち、密閉されていればどのようなエアマットレスでも体動検知用として使える。 《フィルタ》鼓動の検出が難しい。心拍周波数の第5〜第15高調波帯のSN比がよくこの帯域の帯域フィルタを用いると安定に鼓動が計測できる。他の運動は容易に計測できる。 《データの圧縮と伝送》睡眠時生体情報は長時間計測される。1分毎に心拍、呼吸、体動、イビキ、無呼吸の有無の情報を蓄積する。これらのデータ量は多くない。電話回線で送っても瞬時である。呼吸停止、鼓動停止や異常体動の際にはオンライン通報が可能である。 《健康状態のモニタ》異常の圧縮された一晩のデータから睡眠の深さが推定できる。脳波などを用いる従来の睡眠深さ判定結果と本センサで得られるデータの間には深い相関があり、この関係をエルマン型ネットワークに学習させる。このネットワークにより精度よく睡眠の深さが推定できる。
|