| 研究概要 |
現在ロボットに使用されている力センサは,歪みゲージ式,導電性ゴム式,ピエゾ抵抗式,圧電式などアナログ出力のものがほとんどである.これらのセンサは,ストレインアンプやノイズ除去用ローパスフィルタを要することが多く帯域幅も制限されやすい.そこで,ノイズに強く,高速応答かつ信号処理の容易なロボット用力センサを開発するため,周波数出力の水晶振動子を力センサに応用した.
1998年度は水晶振動子の機械的強度,周波数応答を調べ,水晶振動子がロボットセンサとして有用であることを明らかにし,水晶振動子により滑り検出ができることも明らかにした.さらに,水晶振動子による3成分把持力把持位置センサも試作した.これらについて関係学会論文集に報告した.
1999年度は,前年度作製した3成分把持力把持位置センサを改良して平面内でのあらゆる方向の外力に対応できるセンサを開発し,これを用いて対象認識を行った.また,水晶振動子式力センサにより,滑りとその方向のセンシングも行った.これらについて関係学会論文集に報告した.
本年度は,開発した力センサを搭載したロボットハンドを用いて,水晶振動子式力センサ出力による把持制御と対象認識を行い,所望の結果を得た.本課題研究の最終年度でもあり,これらの成果報告を日本内外で行い,また,各種の成果報告書の作成を行った.
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