研究概要 |
本研究では,物理モデリングとシステム同定という二つの階層を融合させたモデリング法に関する研究を行った。そのために,まず,音響伝達系,除振マウント支持の半導体露光装置などの具体的な対象について,物理モデリングとシステム同定を融合したモデリング法を提案した。そして,高炉の物理モデル(シミュレータ)を用いた新しいモデリング法を提案した。 1.アクティブ騒音制御のための音響伝達系のモデリング 自動車車室内の騒音をアクティブ制御するために,車室内の音響伝達系のモデリングを行い,その結果に基づいてフィードバック型のアクティブ騒音制御器を設計した。 2.除振マウント支持の半導体露光装置の多変数システム同定 半導体露光装置の振動特性を部分空間法によりシステム同定する方法について検討した。部分空間法が多変数システムのモデリングに有効であることを確認した。 3.高炉シミュレータの同定に基づく制御系設計 計算機上に構築された高炉を模擬するシミュレータに対して,入力信号を印加し,その応答を測定することにより,部分空間法によるシステム同定実験を行い,制御モデルを作成した。
|