研究概要 |
非線形複雑系のモデル化と制御には、生物の学習方式及び記憶方式を解明し、その工学的利用が有益であると考えられる。このことから、平成12年度も平成11年度に引き続き生物の学習方式を範とするモデル化と学習方式及び,複雑系の代表格である脳の連想記憶方式とそのモデル化に関する研究を重点的に行った. 1.学習及び制御に関する研究 ・強化学習における試行錯誤において、試行に関する探索方向を適応的に変化させることを提案しその枠組みを検討した.本方式をactor-critic及び確率傾斜法へ適用し,倒立振子の制御及び自律走行ロボットの行動学習を例題として高い探索効率及び学習試行回数の減少効果を持つことを確認した。 2.連想記憶方式とそのモデル化に関する検討 ・本年度は記憶の記銘・想起のうち,想起に関する記憶検索モデルについて検討し,従来方式に比較して想起したい記憶を想起するまでの時間ステップが短い記憶探索モデルを提案した.
|