研究課題/領域番号 |
10650446
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
川上 洵 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (90006693)
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研究分担者 |
小俣 富士夫 ショーボンド株式会社, 北陸支店, 技術課長
徳重 英信 秋田大学, 工学資源学部, 講師 (80291269)
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キーワード | コンクリート床版 / 積雪寒冷地 / 耐久性 / 曝露 / ポリマーモルタル / 硬化収縮 / 鋼板接着 / 補修・補強 |
研究概要 |
(1)塩害や中性化によって損傷を受けたコンクリート構造物の補修は、一般に腐食した鉄筋の防錆処理、損傷部の断面修復、コンクリート表面の塗装等による表面被覆の組み合わせにより行われている。そこで、一般に補修材料として広く用いられているポリマーモルタルおよびポリマーセメントモルタルによる断面修復、ならびに防錆塗料による鉄筋防錆、塗料によるコンクリート被覆の防錆効果を、促進試験によって検討を行い、コンクリート被覆の有効性、および適切な断面修復材料と鉄筋防錆材料の組合せを選定する必要性を明らかにした。 (2)ポリマーモルタルの硬化収縮特性によって被補修部材に導入される初期応力を、実際の断面補修を想定した実験およびポリマーモルタルとコンクリート部材からなる2層合成部材として想定した解析により定量的評価を行った。さらにポリマーモルタルの硬化収縮によってポリマーモルタルとコンクリート部材の界面付近に生じるせん断力に関する実験および解析による定量的評価を行った。この結果、ポリマーモルタルによって補修されるコンクリート部材に導入される初期応力は、ポリマーモルタル自体の硬化収縮特性を入力値として用いることによって定量的に解析できることを明らかにした。 (3)平成10年度の研究成果と併せて、既設コンクリート床版の機能回復のために補修・補強を行う場合の、材料の選定も含めた適切な補修・補強方法に関する成果を得た。これより、損傷形態の分類から補修・補強の選択へと至る各要素のシステム化を行い、コンクリート床版の機能回復システムを明らかにした。
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