研究課題/領域番号 |
10650449
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木材料・力学一般
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
川村 満紀 金沢大学, 工学部, 教授 (20019730)
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研究分担者 |
五十嵐 心一 金沢大学, 工学部, 助教授 (50168100)
鳥居 和之 金沢大学, 工学部, 教授 (50115250)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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キーワード | アルカリシリカ反応 / フライアッシュ / 高炉スラグ / シリカフューム / リチウム塩 / 超高強度コンクリート |
研究概要 |
本研究において得られた成果は、鉱物混和材のASR抑制のメカニズム、ゲルの組成におけるCa(OH)_2の役割、リチウム塩の添加がゲルの組成に及ぼす影響および超高強度コンクリートにおけるASRの4つに分類できる。各テーマにおいて解明された事項をまとめると以下のようである。 (1)膨張を示さないフライアッシュモルタルにおいても、反応性骨材粒子内部にゲルが生成する。 (2)高炉スラグ添加モルタルでは、細孔溶液のOH^-イオン濃度の低減は小さく、セメントペーストの緻密化による各種イオンや細孔溶液の移動度の低下によって、ASR膨張が抑制される。 (3)シリカフユーム添加モルタルでは、細孔溶液のOH^-イオン濃度の低下が大きく、そのためにASR膨張が抑制される。 (4)本実験において使用した焼成フリント骨材では、細孔溶液が、元々骨材粒子中に存在するひび割れに侵入し、ひび割れに沿うシリカ表面においてASRが進行する。 (5)リチウム塩を添加したモルタルにいて、その添加量を増加させるとゲルの組成が均質なものになる。しかし、このことは、リチウム塩のASR抑制効果のメカニズムとは直接関係はないようである。 (6)極端に低い水セメント比のモルタルにおいては、生成したゲルはゾル化した後、セメントペースト相に浸透することなく、ペースト中のひび割れ内部に滞留する。
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