研究課題/領域番号 |
10650496
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研究機関 | 鹿児島工業高等専門学校 |
研究代表者 |
前野 祐二 鹿児島工業高等専門学校, 土木工学科, 助教授 (20190316)
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研究分担者 |
山内 正仁 鹿児島工業高等専門学校, 土木工学科, 助手 (40239843)
三原 めぐみ 鹿児島工業高等専門学校, 一般科目, 助手 (40190722)
平田 登基男 鹿児島工業高等専門学校, 土木工学科, 教授 (40038112)
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キーワード | 一般廃棄物埋立処分地 / 一軸圧縮試験 / 鉛の溶出試験 / 石炭灰混入率 |
研究概要 |
一般廃棄物埋立処分地における有害物質の溶出防止・吸着と土質力学的安定に関する研究を行うため、本年度は過去の焼却灰の文献、石炭灰の文献を整理し、溶出防止・吸着の可能性を明らかにし、さらに焼却灰の本来の土質力学特性を明らかにするとともに焼却灰に石炭灰を混入しー軸圧縮試験を実施した。その結果石炭灰混入率とー軸圧縮強度が明らかになった。さらに、焼却灰の溶出で問題になる鉛の溶出試験を行い、溶出量と石炭灰混入率の関係を明らかにした。 その結果は、石炭灰混入率5%以下程度ではー軸圧縮強度、溶出量は大きな値の変化はないが、混入率10%以上ならば強度、溶出量は大きく影響を受けるようである。しかし、焼却灰の種類、石炭灰の種類によりその強度特性、溶出量は異なることが予想される。 石炭灰粒子自体にかなりミクロな空隙が含まれているため、その空隙に粒子が取り込まれることは明らかである。しかし、重金属の溶出試験はすり鉢などで微細な粒子にしてから溶出試験を行うことになっている。従って、この粒子形状が壊れて、正確な吸着能力を把握できない可能性がある。また、重金属溶出はpHの影響が大きく、重金属の溶出を定量的に把握できない原因になっている。 来年度はこれらの様々の問題を解決し、石炭灰が焼却灰を硬化させる能力と有害物質を吸着する能力を明らかにする予定である。これらの研究は一般廃棄物と産業廃棄物を混合することにより、安全な埋立処分場の管理、さらには有害物溶出の危険性をはらんだ焼却灰を有効利用する可能性を見出すことができると確信している
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