研究概要 |
実験は、東北工業大学土木工学科に設置してある不規則波造波水槽(H×B×L=0.6×0.7×20.0m)を用いて行った。 ○模型堤体は、現在施工されている標準的な緩傾斜堤の1/40縮尺である。 実験条件として,自然海浜と自然海浜上に緩傾斜堤の勾配及び設置位置を種々変えた場合の実験であり,自然海浜は1/20勾配、緩傾斜堤は,1/3〜1/5勾配で行った。 同一条件の模型堤体に,規則波及び不規則波を作用させ,海底地形変化と緩傾斜堤の被災過程,状況等を把握した。規則波を作用させた場合は,緩傾斜堤を沖側に設置するほど,勾配が急なほど被災が発生しやすくなる傾向が認められる。不規則波を作用させた場合は,被災はほとんど発生せず,規則波を作用させた場合に比べ海浜地形変化も小さくなる傾向が見られた。ただし,規則波及び不規則波の結果についての比較は,これから行う予定である。 ○被災に大きく関与する緩傾斜堤の被覆ブロックの安定性に関して,自然岩を模擬した被覆ブロックの爪や穴が安定性に及ぼす影響についても実験的に検討した。 ○現地緩傾斜堤(1/4勾配)への波の打ち上げ高さの観測値のデータ解析も併せて進めている。
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