研究概要 |
今年度(平成11年度)は,世界道路協会が実施した路面の平坦性の国際共同実験データ処理結果を基に,路面のプロファイルが路面の平坦性指標に及ぼす影響評価を主として実施した。 平坦性指標は,舗装のヘルスモニタリングシステム構築に際して最も重要視される統計指標とされ,車両の耐久性・燃費・乗り心地,車の走行安全性など道路利用者費用と密接な関係があることから,これまで利用されてきている平坦性指標と路面の波状特性との相関について検討を行った。ここでは,縦断プロファイルのパワースペクトル解析により,路面の損傷状況に影響のある路面の空間周波数を検出することが可能となり,検出された周波数領域の路面を平滑化することによる平坦性指標の改善効果を示すことができた。 また,昨年度実施された路面の局所的破損(段差,わだち掘れ,ひび割れ)箇所の検出について,さらに研究を進め2次元ウェーブット理論を適用することでひび割れなどの平面的広がりを有する路面の損傷個所の特定化も可能となった。
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