研究概要 |
本研究は,包括的な外航海運ネットワーク均衡を求めるためのモデルを開発し,適切な港湾整備・運営政策を考究しようとするものである. 平成11年度における研究として,以下に示す項目を行った. i)平成10年度に開発した国際O.D.推計モデルをさらに精緻化し,新たに台湾ゾーンを加えた形で国際間O.D.貨物推計モデルを完成させた. ii)平成10年度に完成した連続型の大規模階層型数理計画問題の解法アルゴリズムを,離散型問題に適用可能な方式に拡張した. iii)環太平洋地域の主要港湾(横浜,名古屋,神戸,門司,釜山,上海,高雄,香港,シンガポール)の施設水準・運営政策に関するデータ収集を行った. iv)モデルを1993年時のネットワークへの適用を行い,現状再現性の確認を行った.その結果,本モデルの現状再現性が極めて高いことが確認された.そして,2010年時の外航海運ネットワークにおける貨物流動を予測した.そして,港湾料金の引き下げおよび港湾規模の拡張が貨物流動に与える影響について検討を加えた.
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