研究課題/領域番号 |
10650532
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高田 邦道 日本大学, 理工学部, 教授 (70059715)
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研究分担者 |
小早川 悟 日本大学, 理工学部, 助手 (70277383)
岐美 宗 日本大学, 理工学部, 助手 (10229734)
藤井 敬宏 日本大学, 理工学部, 専任講師 (20173388)
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キーワード | ITS / 端末物流システム / ポケット・ローディング・システム |
研究概要 |
本年度の研究概要は、福岡市天神地区における共同輸配送システムの調査、高松市における物流効率化のためのポケット・ローディング・システムの調査、そして東京都六本木地区におけるポケット・ローディング・システムのモデル実験の3つからなる。 福岡市における調査では、まず共同輸配送会社の集配送システムとその現状を調査した。さらに、福岡市および福岡県警で行政側からの共同輸配送に対する支援や路上駐車規制等についてのヒアリング調査を行った。高松市においては、1996年12月から中央商店街に設置された路外荷捌き場(ポケット・ローディング)における利用実態の調査を行った。そして、東京都六本木地区におけるモデル実験については、1998年11月24日(火)から12月11日(金)の実験期間を設け、地区内に4カ所、7スペースのポケット・ローディングを配置した。この実験では、情報中央処理システムによる物流車自動管理システムの構築を行い、満空情報案内・予約システムを実験導入することで、路上での荷物のつみおろし駐車車両を路外へ誘導し、集配送活動実態の変化を現場実態調査を通してデータ収集および分析を行った。 これまでの分析結果をまとめると、実験期間14日間のポケット・ローディング利用台数は147台で、うち荷捌き車両は127台で86.3%の実績を得た。さらに、駐車車両の50パーセンタイル値は、ポケット・ローディシグ利用車両で51.0分、路上利用車両で12.0分という駐車時間の差が確認できた。このように、ポケット・ローディング利用者は、路上駐車に比べて相対的に駐車時間が長く、ドライバーへのヒヤリングでも作業上の安全性の向上、荷物の運搬活動の効率化の点で変化がみられた。 今後は、より詳細な解析データをもとに、ITSの実現化をふまえた新たな端末物流システムと都市交通計画の構築のための具体的な提案を行う。
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