研究課題/領域番号 |
10650542
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
松山 正將 東北工業大学, 工学部・土木工学科, 助教授 (80085464)
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研究分担者 |
菊地 清文 東北工業大学, 工学部・土木工学科, 助手 (90128968)
鈴木 博司 東北工業大学, 工学部・建築学科, 助手 (50094925)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 環境音 / 生活環境音(人工的音源) / 自然環境音(非人工的音源) / 等価騒音レベル / 環境資源 / 環境測量 / サウンドスケープ / 自然環境保全 |
研究概要 |
本研究では、空間に発生する音の全てを「環境音」としてとらえ直す立場を採っています。その地域の環境資源としての音を人間にも他の生物に対しても、より良い生活環境と棲息環境を守り育てて行くための貴重な資産と考えています。従って、私達周囲の空間に発生する音を騒音という視点ばかりではなく、環境音【大きくその音源により、『生活環境音(人工的音源)』と『自然環境音(非人工的音源)』に分類】としてとらえ直し検討を進めています。 具体的には、自然環境豊かな空間の「自然環境音」を自然の音響構造(地形、植生、微気象等)と共に観測分析し、その地域固有の音の状況を明らかにすることで、これら分類化された定量的値が、自然環境の保全状態を評価しうる一つの尺度になり得るのか試みようとする研究です。 先ず自然林内の音環境把握のため、人工的音源の影響を考慮して定点観測対象地域を3箇所設定し、変動騒音調査手法を応用し観測と分析を行いました。この自然環境音と生活環境音を結びつける指標値としては、現在「等価騒音レベル(L_<Aaq5m>)」を導入して比較しています。これらの観測で得られた知見は「土木学会環境システム研究(Vol・27、pp695〜700、1999年10月)」と日本測量協会「応用測量論文集(Vol.10、no-1、pp33〜38、1999年6月」に報告しています。 次に自然林内の音響構造(地形、木本類、草本類等)と微気象(温度、湿度、風向、風速)との関わりを把握するため、観測手法の検討を進めました。その結果、自然林内の観測は四季を考慮し、コドラート(観測点を中心に半径25m)を設けて行い、観測点に積分型騒音計を両耳に組込んだヘッド&トルソーと積分型精密騒音計を、観測点から水平距離25m離れた位置に同様な積分型精密騒音計をセットし、樹冠方向では樹高測定ポールを利用して、高さ5m〜10m位置に積分型精密騒音計をセットして同時に録音することが最適と示唆されました。また、林内の半径25mの地形は、電子平板とトータルステーションで詳細把握が可能であること、樹木についても胸高直径5cm以上の毎木調査で十分であること、そして風向と風速は微風計で測定できることが確認できました。これらの知見は、「東北森林科学会第5回大会(2000年8月17日〜8月18日)」、日本測量協会「応用測量論文集(Vol.11、no.1、pp53〜61、2000年6月」に報告しています。 このように、これまで調査対象地域に設けた3箇所の定点観測結果からは、等価騒音レベルの傾向と変動幅を把握でき、指標化の可能性が示唆されました。また、自然林内の音響構造把握についても、毎木調査で得られる森林科学分野の林分等の分析で、類型化の可能性が示唆されました。
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