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1999 年度 実績報告書

石灰石粗骨材を用いたコンクリートの凍害劣化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650552
研究機関北海道大学

研究代表者

千歩 修  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10236127)

キーワード石灰石 / 粗骨材 / コンクリート / 耐凍害性 / 線膨張係数 / 石粉
研究概要

石灰石は、吸水率が小さく、比重が大きいという特徴をもっているにもかかわらず、これを粗骨材として用いたコンクリートの耐凍害性がやや劣るといわれる。本研究では、石灰石の特殊性を中心に粗骨材がコンクリートの凍害におよぼす影響を検討したものである。成果の概要を以下に示す。
1.既往の実験データの検討では、従来の粗骨材の基礎性状試験結果だけではそれを用いたコンクリートの耐凍害性を十分に説明できないといえる。
2.全国から集めた石灰石の基礎性状試験結果から、石灰石の特徴は、比重:大、吸水率:小、線膨張係数:小、石粉:多であり、しかも産地による差が小さいといえる。また、石灰石粗骨材を用いたコンクリートの耐凍害性は、良質な粗骨材を用いたものよりやや小さいことが確認できた。
3.モルタルと粗骨材の線膨張係数の差は、両者の間に温度変化による微視的温度応力を生じさせ、線膨張係数の小さな石灰石の場合はこの値が大きくなる。このことが石灰石を粗骨材として用いたコンクリートの耐凍害性が低くなるひとつの原因と考えられる。
4.石灰石の特徴である石粉は、石粉の種別にかかわらず、空気量を減少させる効果と耐凍害性を向上させるという耐凍害性に対する長所・短所を併せもつ。
5.粗骨材の体積・表面積を変た実験では、モルタルと粗骨材の線膨張係数の差によって生ずる微視的温度応力の大きさだけではコンクリートの耐凍害性を説明できず、粗骨材の個数が多くなるほど、耐凍害性が低下する傾向がみられた。これは、粗骨材の個数が多いほど温度応力により発生するひびわれの個数が多くなることによるものと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 袴谷 秀行: "石灰岩を粗骨材として用いたコンクリートの耐凍害性に関する基礎的研究"日本建築学会1998年度大会(九州)学術講演梗概集. A-1分冊. 383-384 (1998)

  • [文献書誌] 千歩 修: "石灰岩を用いたコンクリートの耐凍害性 ― 石粉の影響 ―"日本建築学会1998年度大会(中国)学術講演梗概集. A-1分冊. 1077-1078 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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