研究課題/領域番号 |
10650574
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
松井 勇 日本大学, 生産工学部, 教授 (00059982)
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研究分担者 |
米久田 啓貴 日本大学, 生産工学部, 副手 (30307813)
湯浅 昇 日本大学, 生産工学部, 講師 (00230607)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 落書き / 試験方法 / 評価方法 / 建築仕上材料 / 落書き除去性 |
研究概要 |
建築仕上材料の対落書き性を評価する評価項目及び評価方法の確立を目的として、以下の調査・研究を行い、仕上材料の落書き除去性の評価方法を確立し、各種建築仕上材料に適用した。1.落書き実態調査結果、船橋市内の公園・道路・鉄道橋に描かれた落書きは、ラッカースプレー(黒色・赤色・青色)及びマーキングベン(ほとんど黒色)によるものが75%を占めていた。また、単色による落書きが多かった。2.公園・道路・駅舎の施設管理者(4管理者)とのヒヤリング結果、落書きに対しては特に対策を講じていなかった。しかし卑猥な落書きについては所員が清掃する。落書きが落ちやすい材料を望んでいた。3.清掃業者とのヒヤリング結果、仕上材料と筆記用具の組合せによって、落書きの除去方法は異なり、落書き除去に当たっては表面にキズを付けないことが重要である。4.対落書き性の評価項目の抽出及び評価方法を検討結果、(1)評価項目については、落書きのし難さを貴研究費で購入した接触角計を用いて評価したが、接触角が大きい材料でも、ラッカースプレーで重ね塗りをすると落書きを鮮明に描くことができること、落書きの落としやすい材料が望まれていることなどにより、仕上材料の対落書き性として落書き除去性を評価項目とした。(2)落書き除去性試験方法の検討結果、黒・赤・青のラッカースプレー及びマーキングベンを用いて試験材料に落書きし、これを20℃室中で7日間保存し、その後50℃で1日間加熱した試験材料をエチルアルコールを用いて布で拭き取りながら落書きを除去し、落書き前と落書き除去後の色差によって落書き除去性を評価する方法を提案した。光沢度計については予算が削減されたため購入できなかった。5.提案した評価方法の適用結果、各種建築仕上材料の落書き除去性を評価することができた。今後は、本評価方法を用いて、各種仕上材料の落書き除去方法について研究を進めたい。
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