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1998 年度 実績報告書

躯体蓄熱をベース空調とした省エネルギ住宅の熱環境とエネルギ利用効率に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650589
研究機関大阪大学

研究代表者

大西 潤治  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50089877)

キーワード省エネルギ住宅 / 躯体蓄熱 / PCM / 深夜電力 / ヒートポンプ / CFD
研究概要

本研究は、パッシブ手法とアクティブ空調を組み合わせたハイブリッドシステムを構築することにより、24時間快適な環境を実現する省エネルギー住宅を提案することを目的として、計算機シミュレーションを主体にした研究である。本年度は、(i)解析コードの改良と高度化、(2)PCM(潜熱蓄熱材)の特性把握と、解析コードへの組み込みを行ったのち、解析コードによる数値的手法をモデル住宅に適用し、(3)躯体蓄熱とパッシブな手法(ベース空調)により実現される熱環境の検討、(4)補助熱源を併用したハイブリッドシステムによる数値実験等を実施した。
(1)では、室内進入日射の鏡面反射成分の考慮、窓ガラスの入射角度特性の考慮等により日射熱の正確な評価を可能とした。また、長時間の非定常計算が前提となるため、計算機負荷の効率的な削減方法を取り入れた。(2)では、PCMの状態を表す変数として固相率を用い、相変化を考慮したモデルを作成し、解析コードに組み入れた。(3)、(4)では、札幌市の標準気象データを用いて冬期の現実的な状況を再現するシミュレーションを実施した。(3)では、日中の日射熱取得のみを熱源とし、蓄熱壁へのPCMの使用の有無、壁体の熱容量、PCMの融点の相違等をパラメータとした検討を行った。(4)では、(3)による結果をもとに、補助熱源として壁体にヒーターを組み込んだシステムで室温制御を行った場合のシミュレーションを行い、投入熱量と室内環境の評価を試みた。以上、本年度に実施した検討・考察から、PCMを用いた躯体蓄熱システムによる低エネルギー住宅の可能性が明らかとなった。電力の利用効率を向上するためのヒートポンプシステムの組み込みのための検討が今後の課題である。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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