(1) 赤外線放射温度計による着表表面温度の計測予備実験:本年度校費により赤外線放射温度計を導入し、室内の被験者着衣表面温度の計測を行い、熱電対等による測定結果と比較して計測実測・計測結果の処理手法を検討した。計測面積を拡大する必要があったため、放射温度計の視野拡大レンズを導入した。 (2) 被験者による申告実験実施:実験室内に電気カーペットを配置して、平成10年12月14日〜18日の5日間にわたり、延べ12名の被験者による冬期被験者実験を実施した。着衣表面温度の計測、熱流計による計測を行い、実験方法・結果の処理方法を検討した。現在実験結果の解析中である。 (3) 各種計算法の整備:今野は、不整形の人体表面と壁面との放射熱授受計算法について、ヘミキューブ法と線積分法・レイトレーシング法を組み合わせた計算により、計算精度を確認して計算時間の短縮を可能にした。岩本は人体形状に沿った座標系による気流計算法等を整備して、気流計算上の境界条件の整備と人体モデルと気流計算・放射熱授受計算の達成法を整備した。 (4) 今後、被験者実験と同条件で数値計算を行い、実験結果と計算結果を比較し、問題点等を抽出する。
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