研究分担者 |
郷田 桃代 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (50242128)
及川 清昭 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (00168840)
藤井 明 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (20126155)
大河内 学 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20302630)
今井 公太郎 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20262123)
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研究概要 |
本研究はハンディなGPS装置を用いて都市内の移動体の軌跡を経時的に捕捉・蓄積しながら,それを都市空間の地理的情報とGIS上で統合し,いわば都市の「もの」と「こと」の両面から,複雑な都市空間の様相の記述を試みることを目的として,平成10年度より2年間の予定で行われてきた。この2年間に小型GPS装置を核としたデータの収集装置,GISシステムと連動したGPSデータの誤差補正システムの開発,東京都心部の建物等に関する経年的変化の情報を含んだ地理情報の構築などを遂行した。 一方,これらの統合のケーススタディとして提案した,東京のタクシー運行システムへの搭載は内害のさまざまな問題から難航している。そこで,タクシーシステムへの適用の推進と並行して,これらのシステムを歩行者の移動に適用し,当初の目的を果たすべく研究を展開してきた。新たに提案するシステムは歩行経路の捕捉を既存の地図を利用せずに行える,という点から行動者にとって未知の地点における空間理解の過程をリアルタイムに追跡できるという興味深い性質を持っている。具体的には,ベトナム・ハノイ,トルコ・イスタンブール,シリア・ダマスカス,といった諸都市の都市空間の実地調査において上記システムの適用を図り,それぞれの都市空間におけるGISデータ化の作業を完了した。
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