研究概要 |
震災後の住宅再建とまちなみ形成の為の住環境誘導手法の評価を行うことを目的に、神戸市長田区野田北部地区で地区計画の適用された住宅の類型化を行い、そして、類型化による住宅タイプと外部構成、敷地条作の関係に関して考察を行った。その結果、以下の点が明らかにした。狭小敷地における再建では、住宅タイプと外部構成、敷地条件との関係が高くなっており、外部空間にゆとりの空間が無くなっていることを導いた。ついで地区計画の適用された住宅の内部空間構成について考察を行い,特に、住宅タイプ別の公室構成、私室構成、動線の有無、居住水準に着目した.その結果、狭小敷地での再建では、公室にゆとりが無く、内外のプライバシーに問題があることを導いた。さらに,神戸市長田区野中北部地区における1街区を取り上げ、街並み誘導型地区計画とインナー長屋制度を適用して1街区全体を再建した場合の住環境の変化に関して考察を行い,そのの結果、従来型の再建では必要な居住水準が得られないこと、隣地境界からの距離が50cmで地区計画を適用すると街区の密集性が高まる事が明らかになった。
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