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1998 年度 実績報告書

日本型コレクティブハウジングの失敗から学ぶ高齢者のグループリビングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10650612
研究機関京都府立大学

研究代表者

上野 勝代  京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (90046508)

研究分担者 佐々木 伸子  徳山工業高等専門学校, 助手 (90259937)
上掛 利博  京都府立大学, 福祉社会学部, 助教授 (30194963)
キーワード高齢者住宅 / グループリビング / 高齢者施設 / コレクティブ住宅 / 集住 / 協同生活型住宅 / 小規模老人ホーム / 復興型コレクティブ
研究概要

本年度の調査としては、グループリビングの失敗例として、広島県、岡山県、京都市、兵庫県の復興コレクテイブ住宅をとりあげヒアリング調査を行った。なかでも兵庫復興コレクテイブ住宅については、複数回の調査を実施した。一方、成功例としては、広島県、福岡県、埼玉県の事例をとりあげてヒアリング調査を試みた。さらに、研究計画以後にわかった新しい事例として、東京都、福岡市に調査にでかけた。また、関連分野での資料収集のために、研究集会や専門家との意見交換、情報収集のために、和歌山、東京へ調査研修にでかけた。
以上の調査の結果、現時点でまとまった形で、成果が明らかにできるものは、広島県での例と岡山県の例である。広島県では、昭和53年以降、豪雪地帯の過疎地域で、冬季雪に閉ざされる高齢者の一次避難場所的役割を果たすことをきっかけに、小規模老人ホームを9事例建設してきた。岡山県においても一人暮しの高齢者対策としてコレクティブ住宅を5事例つくってきた。これらの中では、現在もうまく機能しているケースとそうでないケースがある。グループリビングがうまく成立していくためには、ハードの要因として、1.立地条件、2.自立した生活を確保できる空間と設備、ソフトな要因としては、1.コーディネーターの適切なサポート、2.自立を促すゆるやかな協同生活上の義務 3.互いの生活は尊重しつつ、隣人としての安心感を保つことが重要であることがわかった。なお、兵庫復興コレクティブ住宅の事例が多くのことを示唆することが、今回の調査でわかったが、状況は流動しているため、次年度も継続して調査する必要がある。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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