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1998 年度 実績報告書

亀裂先端構造と転位生成過程の超高圧電子顕微鏡法による解析

研究課題

研究課題/領域番号 10650651
研究機関九州大学

研究代表者

東田 賢二  九州大学, 工学部, 助教授 (70156561)

研究分担者 森川 龍哉  九州大学, 工学部, 助手 (00274506)
荒牧 正俊  九州大学, 工学部, 助手 (50175973)
小野寺 龍太  九州大学, 工学部, 教授 (40038021)
キーワード破壊 / クラック / 転位 / 超高圧電子顕微鏡
研究概要

材料の巨視的破壊靭性は究極的に,亀裂先端近傍の転位挙動に支配される.さらにこの転位挙動は,次の2つの過程によって律束される. (1)亀裂先端領域での転位生成・増殖過程, (2)生成後の転位移動過程.従来,(2)の過程については,転位移動度の基礎的研究の進んでいる半導体結晶などにおいて,理論,実験両面の研究が展開されているが,(1)については,その理論的研究は散見されるものの,実験的研究は極めて少ない.本研究では,主にイオン結晶,半導体結晶において,超高圧電顕を用いて,亀裂先端部の微細構造,並びにそこからの転位生成過程について研究を行っている.本年度は特に,MgO結晶中のクラック先端の微細構造について調べた.MgO単結晶薄膜中のクラック面上には,極めて規則的に転位の配列した転位ネットワークがしばしば観察された.このクラック面上の転位ネットワークはcrack healingつまり一旦外力負荷によって生成・伝播したクラックが外力除去により先端部分が再結合したため形成されたものと考えられる.この転位ネットワークは転位像解析により詳細に検討したところ,いずれも右巻きラセン転位であることが分かった.これは,crack healingの際の格子の食い違いを考えると,このクラックにmodeIII成分が含まれていることを意味する.また,クラック先端近傍の{011}すべり面上に存在する転位の応力遮蔽効果により評価したクラックのモードが,クラック面上の転位ネットワーク解析により推測したクラックのモードと対応することが確認できた.

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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