• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

アルミニウムの超高純度化と高完全度化

研究課題

研究課題/領域番号 10650656
研究機関広島国際学院大学

研究代表者

大園 洋仁  広島国際学院大学, 工学部, 教授 (90069203)

研究分担者 紀 隆雄  広島国際学院大学, 工学部, 学長 (10033797)
橋本 英二  広島大学, 放射光科学研究センター, 助教授 (50033907)
前田 裕司  広島国際学院大学, 工学部, 教授 (40309620)
松坂 菊生  広島国際学院大学, 工学部, 教授 (80299289)
キーワード超高純度 / アルミニウム / 浮遊帯精製 / 赤外線加熱 / 抵抗比 / 単結晶 / 塩酸腐食 / 腐食割合
研究概要

現有設備「赤外線加熱単結晶製造装置」による浮遊帯精製法は,試料を縦方向に置き,ハロゲンランプからの光を集光し,試料の一部を溶解し,そしてその溶融部を移動さす方法である。この方法は試料を他の物質と接触させずに溶解することができるので,溶解中に不純物が混入しない点にメリットがある。しかし,この方法で最も困難なことは,溶融部分を適当な長さに制御する点にある。つまり,溶融部の長さが短か過ぎると固まってしまい,長すぎると溶け落ちてしまう。したがって,本年度はその溶融条件を得るために,純度99.999%のアルミニウムを用いて浮遊帯精製を試みた。その結果,溶融部約7mmで90mmの範囲を溶解処理できるようになり,これを12回繰り返すことに成功した。そして,室温での電気抵抗と液体ヘリウム温度での電気抵抗の比(抵抗比:RRR)が約26000である試料が得られた。この抵抗比は純度約99.9999%に相当するものであり,現在のところ,純度を1桁上げることに成功している。また,浮遊帯精製した部分は単結晶となることも確認した。
また,純度99%,99.9%,99.99%,99.999%アルミニウムと,これまでに得ている99.9999%と99.99999%アルミニウムの濃塩酸による腐食挙動を調べた。その結果,99%アルミニウムは2時間程度で消滅するが,99.9%アルミニウムは48時間後でも質量減少割合が25%程度であり,99%と99.9%の試料の間には非常に大きな違いがあること,また,質量減少の割合は99.999%までは純度に依存するが,それ以上の純度のアルミニウムは48時間後でも数%で大体同じ程度であることを見出した。さらに,表面の酸化膜が腐食の挙動に大きく影響し,その存在による腐食の進行や腐食の起点の違いが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Osono et.al.: "THermal generation of vacancies in high-quality aluminium crystals" Philosophical Magazine A. 77・5. 1147-1160 (1998)

  • [文献書誌] H.Osono et.al.: "Purity Dependence of Corrosion in Aluminium" Proceedings of the 5th Internal Conference on Ultra-High-Purity Metallic-Base Materials,Annecy,France,September. 121-128 (1998)

  • [文献書誌] K.Matsusaka et.al.: "Corrosion of Ultra-high Purity Aluminum in Hydrochloric acid" Proceedings of the 6th Internal Conference on Ultra-High-Purity Metallic-Base Materials,Sendai,Japan,May. (発表予定). (1999)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi