研究課題/領域番号 |
10650660
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
広瀬 精二 山形大学, 工学部, 教授 (70007201)
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研究分担者 |
高橋 貞行 日本電気, 研究開発グループ, 主席研究員
青柳 学 山形大学, 工学部, 助手 (80231786)
富川 義朗 山形大学, 工学部, 教授 (80007004)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 圧電振動子 / ハイパワー / 振動損失 / 誘電体損失 / 自動測定 |
研究概要 |
本研究は、ハイパワー励振状態での圧電セラミックスの"振動による内部損失"と"誘電体損失"を分離して、しかも同時に、コンピュータ制御による自動測定装置により測定し、圧電セラミックスの組成、作製方法による特性の違いを短時間のうちに評価できるシステムを開発しようとするものである。 申請者はこれまでに、振動による内部損失の自動測定システムを開発している。この装置をさらにシステム・アップして、超音波機能材料である圧電セラミックスの"振動による内部損失"だけでなく、"誘電体損失"も同時に測定できる自動測定装置の実現を目標として研究を行った。 平成10、11、12年度と3年に亘って"振動による内部損失"と"誘電体損失"を分離して測定する測定システムの作製を進め、改良を加えたのち、各損失の分離測定を行い、振動振幅依存性を調べた。 研究実施内容と得られた成果について箇条書きにより以下に記す。 1.圧電定数および誘電定数、弾性定数に損失角を導入し、これを考慮してアドミタンスを求め、損失を理論的に分離した。これを基に損失を分離表示した等価回路を導出した。 2.ハイパワーまで対応可能な分離測定回路を作製し正常に作動することを確認した。 3.分離測定した各損失を上記の測定システムにより、振動振幅を大きくしていって測定した。これより、誘電体損失が振動損失に比べ、大振幅では支配的になることが明らかとなった。 4.以上の成果は、新しい優れた圧電材料の開発や、パワー電源への応用の際の圧電トランスの厳密な設計に極めて有用である。 これらの結果を総合して、当初の研究計画がほぼ達成された。 以上の成果は研究発表リストに記載のように国際学会、国内学会において発表を行っている。
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