研究課題/領域番号 |
10650696
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研究機関 | 宮城工業高等専門学校 |
研究代表者 |
吉田 光彦 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 教授 (40042254)
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研究分担者 |
北川 明生 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 講師 (90270199)
熊谷 晃一 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 講師 (00205163)
松浦 真 宮城工業高等専門学校, 総合科学系理数科, 教授 (40042262)
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キーワード | ラーベス相 / 金属間化合物 / 高温材料 / NbCr_2 / TiCr_2 / 二相組織 |
研究概要 |
申請者らはNbCr_2ラーベス相金属間化合物の変形能の改善を目指し、種々の添加元素を選び、ラーベス相単相及びbcc相を含む二相材の高温における組織および機械的性質等について一連の研究を行って来た。一方、耐食性および軽量元素TiはCrと合金化することによりTiCr_2ラーベス相金属間化合物を形成する。TiCr_2は、hcp構造を組み、Nb元素はTiCr_2ラーベス相中でTi元素と置換し、(Ti,Nb)Cr_2金属間化合物を形成することが知られている。本年度での研究では、軽量高温耐環境材料開発の一環として、Ti相合金の構造変化、組織変化および機械的性質等を光学顕微鏡、X線回折実験、高温圧縮試験及び透過電子顕微鏡等で調べた。その結果、以下のことが判明した。 (1)X線回折実験の結果、TiCr_2ラーベス相はhcp構造(C14(C36))を以上の組成では(Ti,Nb)Cr_2ラーベス相の結晶構造はC15-fcc相であった。これは、TiCr_2ラーベス相にあっては、NbはC15相安定化元素と言える。(2)組織観察の結果、Nb量の増大に伴い、hcp相がらfcc相へと変態する際に生じたと思われる微細な双晶が多数観察された。(3)高温圧縮試験の結果、Nbの添加はTiCr_2ラーベス相の変形能を著しく低下させた。
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